こんにちは。ご訪問ありがとうございます。8月10日の成田空港からの出国者が6万人を超え、お盆の時期の過去最高となったそうですね。
タリンダによれば、スリランカでも、夏休みを利用して日本人観光客の姿も戻って来ているようです。
ジャフナの最後の記事は、仏教の聖地のひとつで、古来より交易の要衝でもあったナーガディーパ島について書きます。
目次
ナーガディーパとは?
ナーガディーパ(ナーガ・ディーパ、ナーガディーバ)は、ジャフナからさらに西の小さな島です。シンハラ語でナーガディーパනාගදීපය 、タミル語でナイナティーヴューநயினாதீவுと呼びます。日本語のガイドブックではナーガディーパと書かれることが多いです。
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ジャフナからさらにインド寄り
ご覧の通り、インドにほど近く、古来より南インドからの交通の要衝となっていました。インドで信仰されるヒンドゥー教の重要な巡礼地でもあるとともに、 ブッダが降り立った地とされていることが、ナーガディーパを特に有名にしています。
ブッダは合計3回スリランカに降りたったと言われていますが、そのうち2回目の訪問地がナーガディーパです。
いざ、ナーガディーパへ出発!
ジャフナから車で隣の島まで行き、最後は舟で渡ります。途中からは道路も十分に舗装されていなかったりしますので、焦らずゆっくり行きましょう。
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だんだん舗装がさみしくなっていくのもお分かりいただけるかと思います。ジャフナはかつてスリランカ第二の都市で、内戦中に戦場となり荒廃したものの、現在はコロンボと並んで開発が進んでいる地域です。ただ、ここまではまだ追いついていないのかもしれないです。
ナーガディーパ島までは車では行けず、クリカドゥワン Kurikadduwanという場所の船着き場から、20〜30分ほど舟に乗ることになります。
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乗船前に、セキュリティチェックを受けます。男女別に並び、荷物と身分証明書を見せます。パスポートをお忘れなく。お供え物を持っている方もいらっしゃいました。
スリランカ系、インド系以外の人は見当たらず、セキュリティチェックの方はじめ、回りの人が気をつかってくれました。
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訪れた7月はヒンドゥー教のお祭りの時期に当たり、男女問わず、伝統的な衣装を身につけている人が多かったです。ただ、色合いがスリランカの他の地域で見るのとは違います。蛍光色など、とにかく強い色合いなのです。
スリランカに何度か訪れていると分かるのですが、他の地域はもう少しソフトな色使い(それでも日本人からは鮮やかに見えます)ですが、ここで見たものは良く言えばハッキリした、悪く言えばきつく映りました。
ただ、後ほどお伝えしますが、いざナーガディーパに着いてみると、その理由がわかった気がしました。
舟が来ると、そこらへんに置かれていたライフジャケットを各自ひっつかんで舟に向かいます。(トリンコマリーのシュノーケリングで借りたものとは全然違います・・苦笑)
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舟自体もこれまた年季の入ったものです。基本的に中から外は見えず、ぎゅうぎゅうになるまで客を乗せます。エンジンやガソリンタンクはむき出しで、時おり油が飛んできます。なかなかのローカル感です。
乗船料金は中で係の人が集めに来ます。一人40ルピー(≒25円、2019年7月現在)でした。
人いきれで息苦しくなりますが、さほど時間はかかりません。自分は人間かはたまた貨物か、、とぼんやり考えているうちに着きます。いよいよ島に上陸です。
ナーガディーパに到着~ナーガ・プーシャニ・アンバル寺院はヒンドゥー教の巡礼地のひとつ
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30メートル以上の高さだそう
到着後、長い通路を歩くと、まず目に入るのは、ナーガ・プーシャニ・アンバル寺院 Naga pooshani Ambal Kovil です。この寺院はシヴァ神の奥さんであるパールバティ(アンバル)を祀るコーヴィル(ヒンドゥー教寺院)です。
いつ頃この寺院ができたかは定かではありませんが、南インドとの交通の要衝であったナーガディーパで、古くからヒンドゥー教徒の信仰を集めてきたことは間違いないようです。1620年にポルトガルにより破壊され、18世紀に再建されたものの、スリランカ内戦により多大な被害を受けました。従って、今私たちが見ているものはほぼこの十年の間に再建されたものになります。
ヒンドゥー教の中では重要な巡礼地の一つとして位置づけられており、さらに私が訪れた時期はお祭りの期間であることもあって、ひっきりなしに人が訪れていました。なお、中は撮影禁止です。
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ブッダの降り立った地、ナーガディーパ・ヴィハーラ Nagadeepa Vihara
あまりに暑いので、コーヴィル付近のトゥクトゥクに声をかけて、かつてブッダの訪れた場所、ナーガディーパ寺院 Nagadeepa Purana Viharaya (Puranaはold、Viharayaは仏教寺院の意味)まで乗ることにしました。
お寺に入る前に、靴を脱ぎます。直射日光に焼かれた石や砂はやけどしそうです。ひょこひょこと進みます。
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紀元前6世紀、ジャフナを支配していたマホーダーラ王とキャラニアのチューローダラ王が、黄金の王座をめぐって争っていました。その争いを鎮めるため、既に悟りを開いていたブッダが訪れたそうです。
「ブッダは争いの種となっている王座に座って、争いの無意味さ、平和の大切さを唱える説法を行い、彼らはその教えに納得し、争いをやめ、王座をブッダに渡した」(にしゃんた著「ブッダと歩く神秘の国スリランカ」より)
そうで、 この王座を納めた仏舎利塔が建てられています。
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通常は白で、銀色の塔は珍しい
寺院から船着き場まで歩きます。再びナーガ・プーシャニ・アンバル寺院の前まで来ます。
白い地面、黒い肌を背景にして、青・緑・赤で彩られた寺院や、人々がまとうサリーの色が浮き上がってくるようでした。今まで苦手だと感じてきた色彩が、自然の中で調和され、新しい色彩感覚を得たようでした。
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帰りも同じ舟でしたが、人が少なかったので外の見える席でのんびりさせてもらいました。
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エメラルドグリーンの海
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クリカドゥワンに戻り、風の強い桟橋を歩きます。また延々と島々を渡り、ジャフナへ戻りました。
おまけ:トラブルはトラベルの語源!?
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帰りの車の中で、嫌な予感はしていたんです。「ハンドルを保持していないと、勝手に車が左に寄っちゃうんだ」とドライバーが言っていたので。
ジャフナに戻りチェックしたところ、見事にパンクしていました。私をホテルにドロップしたドライバーは、慌ててスペアタイヤに交換し、修理に向かっていきました。
ちなみに、このパンク。原因は大きな魚の骨だったそうです。
トラベルの語源はトラブルと言う通り、旅にトラブルはつきもの。ドライバーはお客様の見えないところで慌ててトラブルに直面している(かもしれない)ということで。
さすがに車がないと行きにくいです。スリランカの北西の果て、ナーガディーパ観光もジャスミンツアーズにお任せください!